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◆ 相続 ◆

 人が亡くなると(被相続人)、その人の財産や債務は次の世代に自動的に引き継がれていくことになっており、相続が発生することになります。
 相続が始まると、死亡届から始まり生命保険や預貯金の名義変更、役所関係の手続が必要です。
ところで、忘れがちなのが不動産の名義変更です。固定資産税などの通知が相続人に送付されることから、自動的に名義が変えられると勘違いしている人も多いようです。土地・建物の相続登記が必要なのです。
但し、相続税の納付に期限がある(死亡から10ヶ月以内)のと異なり、相続登記にはいつまでにしなければならないというものはありません。ですが、放置しておくといつの間にか顔も見たことのない人に印鑑をもらいにいく羽目になる可能性が高くなります。



<相続登記の必要書類>
 @被相続人の除住民票
 A被相続人の出生から死亡時までの戸籍・除籍・原戸籍謄本
 B相続人全員の住民票及び戸籍謄本(抄本)
 複数の相続人のうち特定の人の名義にする場合
 C遺産分割協議書(相続人の実印・印鑑証明書付)



<相続登記費用>
 登録免許税 固定資産評価証明書の価格に対して4%
 報酬額   42,000円〜
 相続案件については内容が様々なので、事案により大きく異なりますのでご相談ください。



<相続税が課税されない範囲>
 5000万円+(相続人の人数×1000万円)=免除額
 * その他配偶者に対する特別控除など様々な特例等があります。
 * なお、相続税の心配の可能性のある方は、贈与と絡めた対応策が有効なケースが多いの
   で要検討です。


◆ 遺言 ◆


 生前のうちに、将来の相続人間の争いを抑えたり、世話をしてくれた方への遺贈、慈善団体に寄付するなど、死後の自分の財産の処分や意志を明確に決めるものです。
 遺言を残す人の目的・心理状況は様々ですが、こんな時は確実に遺言を残すべきだという一つの例を紹介します。
 子供のいない夫婦でめぼしい財産が自宅しかないような場合、一方に(特に夫)相続が開始されると兄弟やその子供たちにまで相続権が発生してしまうため、残された配偶者(特に妻)は大変なことになり、最悪自宅を売却しなければならないケースに追い込まれることもあります。このような場合には、遺言は絶大な威力を発揮しますし、現在このような状況下で遺言をしておく人が増えているようです。

当該事例のポイント
 @子供がいない場合(被相続人の親も既に死亡しているとする)、相続権が被相続人の兄弟
  に発生し、仮にその兄弟が既に死亡している場合でも、その子供にまで相続権は発生して
  いること。なお、兄弟及びその子供がいずれも被相続人より前に死亡している場合には、そ
  こで相続権は終わり。しかも一度も面識がない人もでてくるかもしれない。
 Aこの場合の法定相続の割合は、配偶者4分の3、被相続人の兄弟4分の1。さらに配偶者
  は寄与分を主張できる可能性もあるが、遺産分割協議などの話し合いがまとまらなければ
  最悪裁判で主張するしかない。
 B兄弟にも相続権が発生しているので、自宅の登記名義を夫から妻に移そうとしても、当然
  兄弟らの印鑑証明書付実印等の書類がないと不可能。
 C遺言書で妻に全財産を相続させる旨の内容があれば、兄弟に何らの接触をしなくても、単
  独で自宅の登記名義も移すことが可能。さらに、兄弟らには遺留分がないので、後で何か
  言われることもない。

遺言には次の3種類があります。
 @自筆遺言証書
 A秘密遺言証書
 B公正証書遺言
それぞれメリット・デメリットがあるものの、公正証書遺言が一番安全です。
その理由は、主に次のようなものです。
 @遺言はきちんと法律にのっとったものでなければ有効な遺言にならないため、なかなか一
  般の人が適切な遺言書を作成することが困難なことです。
 A遺言者がなくなって、すぐに遺言の内容が実行されるわけではなく、相続人の立会のもと家
  庭裁判所において検認の手続をしなければなりません。しかも、遺言書自体誰も見つけるこ
  とができなければ、それまで。
 Bたとえ、上記@Aをクリアしても、遺言の内容や効力をめぐり(意思に反して無理やり書か
  せたのではないかなど、死者は語ることができませんので)、結局裁判で争われることも稀
  ではありません。

 この点、公正証書は、費用こそ多少かかりますが、@Aの手間はありませんし、Bの可能性は全くないことはありませんが、裁判でひっくり返る確立は低いです。そして、なによりも相続財産が不動産の場合に、遺言により財産を受ける人は、登記の名義を移す事が極めて楽になります。
 なお、被相続人の配偶者、直系卑属及び直系尊属については最低限遺留分が存在しますので、注意が必要です。




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